結婚式で定番となったプロフィールムービー。生い立ちビデオとも呼ばれていますよね。

今回は【感動的なプロフィールムービー】をつくるための6つのポイントをご紹介します。

 

 

 

早速本題に入りたいところですが、その前に・・・

 

 

 

そもそも【感動】って何でしょう?

 

 

 

 

というところから始めた方が良いように思います。

 

感動的なビデオをつくるのに『感動の正体』が分からないまま話を進めるより、答えを知っていた方がきっと良いムービーができると思うからです。

あまり冒頭から引っ張ると読む気がなくなる方もいらっしゃると思いますので、

 

 

結論からお伝えすると、

 

 

 

感動=感情移入

 

 

です。

要するに他人が当事者の気持ちになって、まるで自分が経験したかのように感じる状態、感情が移入した状態が『感動』の正体なんです。

「なるほど!」と思われた方は是非このまま読み進めてください。

 

 

 

 

 

人間の感情は時間と共に変化します。

映画を例にとって考えてみると分かりやすいのですが、面白い映画というのは見ている人が主人公などの登場人物に感情が移入しやすい作りになっています。逆に何だかつまらない映画というのは感情移入を妨げるポイントがあります。

この感情移入を妨げる要素として『違和感』があります。

例えば、話の展開に無理がある、カメラアングルが極端に悪い、俳優の演技が上手でない…etc

こういった違和感が発生するとせっかく高まりかけていた感情がストンと下がってしまいます。それを繰り返すと結果的にクライマックスの時に感情が高まりきらないという事になってしまいます。

なので、良い映画ほどクライマックスのシーンではなくグレーの部分を丁寧につくられているという事なんです。

 

 

このように感動の正体が感情移入であれば、感情が移入しやすいプロフィールビデオのつくり方を考えれば良いという事ですよね。

ですので、ここからは感情移入のポイントと感情移入を妨げる『違和感』をつくってしまうポイントを交えてお伝えさせて頂きます。

 

 

 

◆感動的なプロフィールビデオをつくる6つのポイント

 

 

ポイント①『文字の縁取り機能』があるソフトやアプリを選ぶ

感動的なプロフィールビデオのつくり方を伝えるサイトは検索すればたくさん出てきますが、不思議とこの部分をソフト選びのポイントに挙げているサイトが少ないです。有料ソフトを使うか無料ソフトを使うか、操作が簡単だけど出来ることが限られるor高機能だけど操作が複雑だとか・・・こうした解説サイトはたくさんあるので、使いやすそうなものを選んで頂ければOKです。

ただ、一度ソフトを決めて制作を開始すると途中でソフトを切り替えるのは難しいです。文字入れは制作過程で比較的後半にする作業だったりするので、その時に写真と重なって見辛いなど字幕を付けるのに苦労されている方を多く見かけます。

文字が見え辛いなども見る人の違和感につながってしまいます。こういったことを無くすためにも文字の縁取り出来るソフトやアプリを準備することをオススメします。

ソフトを立ち上げて編集を開始する際に画面の比率16:9か4:3かを選ぶものもありますが、近年のテレビは全て16:9ですのでそちらを選択して下さい。

 

 

 

ポイント②誕生〜出会うまでの写真を多めに

喧嘩されるカップルもいらっしゃると思いますが、結婚されるという時点でゲストの方はおふたりはそれを乗り越える仲の良さがあるのは重々承知です。しかも結婚式当日はおふたりはゲストの前にいらっしゃるので、出会ってからの写真をたくさんお見せするよりも誕生・幼少期〜大人になるまでの写真を中心に構成した方が、ゲストの方もご自分の歴史・経験に照らし合わせて見れるので感情移入しやすいです。

スキャナーで昔の写真を取り込む際は、設定に解像度という項目があります。dpiという聞きなれない単位がありますが写真を後で拡大する可能性も踏まえて300dpi程度で取り込んでおきましょう。デジカメやスマホのカメラで取り込む場合には画像サイズ(中)位で撮影されれば問題ないと思います。

写真はパソコンに取り込んだら、保存場所を決めて編集を開始した方が良いです。編集途中で写真の保存先を変更するとリンクが切れて後で面倒なことになります。

準備する写真の枚数は曲の長さにもよりますが新郎新婦それぞれで15枚前後、おふたりが出会ってから10枚前後あれば良いと思います。もちろんプロフィール構成によっては変動すると思いますのであくまでも目安です。

 

 

 

ポイント③使う音楽は1曲5分程度・曲のリズムに合わせ写真やコメントを配置する

曲選びは感情移入を大きく左右する重要なポイントです。音楽のリズムは感情曲線で描いたような起承転結をそのまま持っています。そのリズムに合わせて写真やコメントを配置すれば自然と感情移入しやすい構成になります。

とは言っても、すべての写真を完全にリズムに合わせるのは難しいので、曲の1番は新郎さんのストーリー、2番が新婦さんのストーリー、大サビの部分でふたりが出会ってから…などの構成でつくれば良いと思います。前奏や間奏にはお好みでタイトルや文字を入れましょう。

曲の長さの目安は5分程度が良いと思いますが、前奏や終わりの余韻の部分が長い曲などもありますのでその部分を考慮して選ぶ方が良いと思います。また、新郎新婦それぞれの好きな音楽を2、3曲使いたい方もおられると思いますが、感情曲線を描ききる前に曲が切り替わるのは勿体無いと思います。どうしても使いたい場合は違和感の少ない繋げ方(曲のリズムに合わせて音楽をフェードイン・フェードアウトなど)を心がけた方が良いです。

邦楽か洋楽かの話もよく聞かれますが、こちらはお好みで良いように思います。

洋楽は歌詞が頭に入って来ないので音楽のメロディーを邪魔しにくく、写真やコメントに集中できる(歌詞が違和感に繋がりにくい)、邦楽は皆が知っていれば歌詞の意味も重なってより強力に感情移入を促進できる…そんな捉え方で良いと思います。

 

 

 

ポイント④使用するエフェクトや切り替え効果の種類は多すぎないように

編集を初めてされる方にありがちなのが複数種類の効果の多様です。例えば写真と写真の切り替え効果(トランジションと言います)を星やハート、ブラインドなどソフトによっては多種多様な効果が用意されているのでついつい色々使いがちです。でも写真が切り替わる度に違う効果を使用するとどうしてもそちらに意識がいってしまい、肝心の写真やコメントに意識が集中できません。

映画やテレビドラマで画面が切り替わる時に毎回違った切り替わり方をすることってないですよね?

使う切り替え効果やエフェクトは多くても2、3種類に絞りましょう。奇抜なものも控えた方が良いと思います。

オススメは写真に躍動感を与えるケンバーンズエフェクト(例えば被写体にゆっくりとズームイン、ズームアウトするエフェクト)とクロスフェード(AとBの写真がゆっくりと切り替わる効果)などです。

効果とは違いますが、ムービーのスタートにカウントダウンを入れるのも見る人の期待感を高める意味では良いと思います。カウントダウンはネットで検索すれば無料のものがダウンロードできます。

 

 

 

ポイント⑤写真に添えるコメントはエピソードを交える、文字数や文字の大きさ、表示時間などに注意する

言葉も感情移入を左右する大きなポイントになります。写真にコメント(字幕)を付ける際、見れば分かる写真の説明をするのではなく、写真からは読み取れない当時のエピソードを交えるとグっと伝える力が強くなります。

(例)

夏休みに庭で → 小学校時代、夏休み最終日に慌てて『夏休みの友』をまとめてしてました

神社で七五三 → 七五三。初めて着る衣装に大泣。この後機嫌が良くなるのに3時間で両親は疲労困ぱい

 

また、字幕を添える際は列席者に年配の方もいらっしゃることを考慮し、文字の大きさや文字数、表示する時間などの視認性も考慮しましょう。

冒頭でお伝えしたように文字は縁取りしてあった方が圧倒的に見やすいです。

文字が小さすぎたり表示時間が短すぎると違和感につながります。

大まかにお伝えすると、文字数は2行で40文字くらいまで、時間は7秒〜8秒程度あった方が読みやすいです。

たくさんの異なる種類のフォントを使うのも、所々でフォントの色を変えるのも読み辛くなるので控えましょう。

プロフィールビデオは手書き風のフォントとの相性が良いように思いますので、必要であれば「手書き風フォント フリー」などのキーワードでネット検索すれば無料のものがダウンロードできます。

 

文字を配置する際、パソコンで全部見えていてもプロジェクターやテレビでは画面の外側から1割は表示されない可能性が高いので、ギリギリではなく少し余裕を持たせておいた方が無難です。

言葉尻も全部 〜でした。〜ました。とすると単調になり、ストーリーに深みが出にくいので変化を持たせるように心がけると良いと思います。

 

ポイント⑥一旦時間をおいてからもう一度見る、他の人に確認してもらう

編集中は自分で文字を打ち込んだり写真を見続けているので脳が慣れて次のコメントや写真の読み出しを先に行ってしまい、実際の表示時間よりも長く感じてしまいます。この感覚を正常な状態に戻すために長時間作業した後や、ムービーが完成した後は時間を空けてからもう一度確認した方が良いです。ベストなのは文字や写真が見にくくないか他の人に見てもらう方法です。

 

 

 

最後にムービーの書き出しを忘れずに

編集したデータはムービーの書き出し(ムービーの保存)作業を行って初めて映像化されます。よく編集作業の内容を記録したプロジェクトの保存と混同してしまいがちですが、そちらをお持ち込みになられても再生ができません。編集が終了したら必ずムービーの書き出し(ムービーの保存)を行いましょう。その際に書き出し形式を選択できるソフトが多いと思いますが、どの形式で持ち込んだら良いかは式場のスタッフに相談すれば教えてもらえます。

有名なところではmp4(h.264),wmvなどで書き出されていれば問題はないと思います。

 

 

 

 

以上、感動的なプロフィールビデオの作り方6つのポイントでした。

いかがでしたでしょうか?

このブログがこれからビデオを手作りしようと思っておられる方に少しでもお役に立てれば幸いです。